7日目。
今日、上高地へ降りることができればこの旅も終わる。
Day1(■)
Day2(■)
Day3(■)
Day4(■)
Day5(■)
Day6(■)
Day7(■)
SectionA(八方尾根~親不知)(■)
SectionB(八方尾根~上高地)(■)
今日のルートは、
穂高岳山荘(テン場)~奥穂高岳~吊尾根~紀美子平(前穂高岳)~重太郎新道~岳沢小屋~
岳沢登山口~上高地BS(下山!!)
この旅のラストデイ。
いやでも気合が入る。
幸い、昨日は小屋の休憩スペースでお酒を飲んだり、ストーブで服を乾かしたりとすることができ
テントの中で震えるようなことはなかった。
一方で、夜中の風はすごかった。
北穂高岳山荘のテン場は砂利でペグがあまり効かず、張りがイマイチだったのだ。
夜中、盛大にバサバサとやってくれて寝たり起きたりの繰り返し。
朝4:00過ぎに目覚めると、雨は降り続いていた。。
実は、この時は吊尾根経由での上高地へ降りることは諦めていて、
そのまま涸沢へ降りていこうと考えていた。。
この時点では実質、弱い心によってあきらめるつもりだった。
そうなれば当然早く起きる必要もなくそのまま二度寝を決め込む。
6:30頃、もう一度起きると、若干雨が弱くなっている。。
ん?いける?
いや、降り続くでしょってことで、撤退準備を始める。
テン場を確か7:00か8:00には撤収してくれと言われたような気がして
雨の中テントを畳み、ザックに諸々装備を詰めて小屋へ最後のアサゴハンを食べにいく。
小屋ではまだアサゴハン中で、作るのも面倒になり、3食連続カップ麺。w
だらだら食べて、今日のルートを眺めていると、
そういえばインスタのフォロワさんが期間限定小屋スタッフをするとpostしていたような。。
確かこの小屋だったと思うけど。。
スタッフに聞けば、いるという。
おぉ。照れくさかったが少しだけお話しした。
すると、「今日は吊尾根から上高地までいくんですよね。気をつけて」と言われ、
つい、「はい」と答えてしまった。
あれ?涸沢は?
イマイチ吊尾根の位置を確認できていなかったので適当に答えてしまったが、
地図を確認すると奥穂高岳、前穂高岳などを通り、昨日と同じような状況が予想された。
すると、雨がさらに弱くなり、そろそろ止みそうな気配に。。
これはこれは。うーむ。
どっちにしても上高地には今日中には到着できるし、まだゆっくりできる。
テーブルで地図を睨んでいると、彼女がホットカルピスをくれた。
やーーー。ありがたかった。
よし!
吊尾根にチャレンジすることにする。単純な思考すぎる。w
人の少なくなった小屋を8:30頃に出た。
そして、雨はガスのみに変わっていた。
もうイッパツ、チャレンジ!
相変わらずカメラの電池切れが続き写真が少ないが。
穂高岳山荘を出ると、ものの3分で目の前の奥穂高岳にとりつく。
奥穂高は基本的にはイワイワしているが、
昨日歩いてきた大キレットよりは俄然トレイル率が高かった。
そして、昨日のハイク終盤での雨の大キレットと比べれば、
ガスの中の奥穂高はやっぱりやさしく感じた。
一部だけ緊張した部分で、長い鎖場だけはくせ者だった。
そして前穂高の手前まできて、吊尾根をクリアするところで若者に出会った。
なんと、このスリッピーな状況でジャンダルムの馬の耳から来たという。ほーー!
そして、こちらへ向かってきているにも関わらず、「前穂高岳にいきたい」といっている。
こちらにむかってきている?
んーー?
なんかおかしい。。
それ、ジャンダルムじゃなくて重太郎新道でしょ。
前穂高岳の分岐を見逃してきただけだよ。
完全に迷っていたみたいだ。確かに霧は濃く、視界は狭いがこんな風に迷って遭難していくのか?
こんなにわかりやすいところで?
なにはともあれ彼らも現在地を特定できたし、僕も気をつけなければ。
彼らに前穂高岳への入り口の紀美子平への道を示していくと、今回初の雷鳥親子に出会えた。
なんかほっこりした。
紀美子平を過ぎて(前穂高岳はパス。。)重太郎新道を下って岳沢小屋へと向かう。
とにかく、ひじょーーーに退屈な道だった。
でも、看板には「ここで怪我する方多数!!」とあり、それもよくわかった。
それはきっと、帰り道だからだろう。
一見ゆるいみちと考え緊張感を緩めてしまうのだと思う。
これが、前穂高岳に至る行きの登り道なら印象はまったく違うはず。
森林限界から樹林帯へと入っていく。
このあたりから、どうやってこの旅を終わりということにしようかをようやく考えはじめた。
一体どーなるとおわり??
当然、このまま下りて行けば上高地へ到着するのだろうし、それはもちろんゴールだ。
けどなんだか釈然とせず。。。
岳沢小屋に到着し、お昼にまたしてもカップ麺を食べて、
またしても退屈な道を歩きながら考えていた。
なんだか、誰かが待っていてくれて迎えてくれるわけでもなく、劇的なゴール等望むべくもない。
段々、ゴールを決めることに疲れてきた。
とにかく温泉に入ろう。
ココロからホッとできたとすれば、その時点でおわりなんじゃないか?
ということで前穂高岳登山道を下って、後半の美しい森を抜けて自然探勝路をとぼとぼ歩く。
目指すは「上高地アルペンホテル」の日帰り湯。
ホテルへ入り、湯に入るとやっとホッとできた。
歩ききったんだとやっと実感がわいてきた。
そして、最後ゴールしたということでふざけたpicを一枚撮った。
やっと終わった。
やったよ。やったよーーーー!!!
Day1(■)
Day2(■)
Day3(■)
Day4(■)
Day5(■)
Day6(■)
Day7(■)
SectionA(八方尾根~親不知)(■)
SectionB(八方尾根~上高地)(■)
GWの八方尾根⇒親不知70キロ4泊5日の旅=SectionAに対して、
今回のSWは同じ場所である八方尾根から入り、反対側である上高地へ向けて
八方尾根⇒上高地_120キロ6泊7日の旅=SectionBと位置付けて北アルプスを歩いてきた。
これは、ハイクをはじめてから抱いていた一つの夢というか目標のようなものだった。
それが、セクションハイクをつなぐ形で達成できたのだ。
素直にうれしい。
『親不知←八方尾根→上高地』こんな旅がしたかったのだ。
なかなか叶わないだろうと思っていたことが、ハイキングで叶えることができた。
たかだかハイキングではあるのだけど、
それでも自分の中の一つの自信になったことはいうまでもない。
低山ゆるゆるハイクも大好物だが、
この旅のようなヒリヒリするようなハイクもまた、
タイミングをみてやってみたいと思えるようになっている。
最高のハイキングができた!!
ハイキングは楽しい。