2日目のコースはこんな感じ。
白駒池〜ニュウ〜中山峠〜本沢温泉〜夏沢峠〜硫黄岳〜赤岩の頭〜赤岳鉱泉〜美濃戸山荘〜美濃戸口
朝は5:30頃目が覚めて、もそもそ動いていた。
2度程途中で目が覚めたけど、だいぶ着込んで寝ていたので寒さで起きることはなかった。
マイナス8度程度なら十分対応できるということだね。
6:00頃から朝飯のどん兵衛をズルズル食べながら今日の行き先のことを考えてた。
朝のカップ麺は自分には合わないみたい。
汁物がいいと思っていたので、お茶漬けの元+おにぎりの雑炊系なんかが軽くていいかも。
小屋のオヤジのヒトコトがずっっと喉に刺さった小骨の様に気になってた。。
硫黄岳、大丈夫かな??
ま、でも行ってみるしかないので本沢温泉でもう一回考えよう。
朝陽があがってくる6:30頃にテントを畳み出発。
ヘッドライトは必要ないくらいの明るさだ。
朝の白駒池は相変わらずひっそりとしていて美しかった。
ココへはもう一度大雪が残っている時に来てみたい。
白駒池の林道木道もまだ誰にも踏まれていない。
先行者は森のイキモノだけ。
これだけでテンションも上がってくる。
白駒湿原は木道が敷かれていて、まるで尾瀬のような感じ。
雪の尾瀬もきっときれいなんだろうな。
にゅうの森を中山峠の方へあがっていく。
ここはもののけの森とも呼ばれているらしく、
夏に来たら苔がものすごくてジブリの世界にいる気分だろうな。
でも雪の森も降り注ぐ光が青白くなりとても素敵だ。
8:00過ぎには稜線にあがってしまう。
稜線ではさすがに風がまともに吹いてきて、
ハイク中は開けていたミニマススモックの首元のチャックをあげてしまうくらい。
このあたりで今日初のハイカーに出会う。
にやにやしていたもんだから、「いい天気ですねぇ〜」と声をかけると、
にやにやしつつ「はい〜♪」と返してきた。
朝から幸福度が高そうな人にあえていい気分w
右手に折れると中山の方に降りていく分岐を中山峠へ向けて歩いていく。
この辺りはハイカーのトレースもある。
こういう正面に続くトレイルの写真を何枚撮ったか。。
太陽が木の頂点に偶然位置して、クリスマスツリーの様。
来年のクリスマス時期にはこのpicで何かしようかな。
中山峠を過ぎると天狗岳の方向ではなく、もう一本の本沢温泉側へ通じる道を行く。
ユルく下っていく気持ちのいいトレイル。
途中の分岐で、あるはずの分岐がないため、GPSを頼りに森の奥深く入りプチロストw
後から見るともう少し進んだら分岐の入り口が見つかったはずなのに。。
ロストしながらトレイルのない場所を彷徨いながら湿原のど真ん中にいることに気づき、
ヤバいヤバいとルート復帰に至る場面があった。
何も装備がないとこのまま遭難してしまうこともあるかもなーとか考えながら
文明の利器に思いっきり頼りっぱなし。
そこからは、退屈な林道歩きをいく。
本沢温泉との合流地点が近づくと、
あぁ、ここは2年前に来たわ!とちょっと感慨深くなる。
10:30頃。
本沢温泉でコーラを買い、野天風呂である「雲上の湯」へ急ぐ。
「野天風呂」と「露天風呂」の明確な定義はないようだが、「野天風呂」とは
「自然の中にあって屋外、そして趣がある」という風呂のことらしい。
それ以外の屋外の風呂は「露天風呂」らしい。
ということはココより高いところにある槍温泉なんかは露天風呂ということだろうか?
今回のメインの一つはここに雪の季節に入るということ。
着いてみると当然着替える場所もなく、寒風吹きすさぶ環境。。
着替えに躊躇していたが、ガタガタ震えながらすっぽんぽんになりザブン〜。
20分程湯につかり、完全に極楽気分を味わった。
湯温も高くなく、このあとが問題だ。
また着替えなくてはならないのだから。
作戦は、湯に入りながら上半身全て着込み、
下半身を急いで拭いて下半分を着込むということ。
寒さに凍えながらなんとかこなす。。
全て着てしまうと、不思議なもので体はぽかぽかし、少し体は軽くなった気分。
温泉は最高だ!
11:00を過ぎる頃には本沢温泉を後にする。
なんだか名残惜しい。。
でもマイナス5度の早着替えはもう経験したくないけど。笑
11:40。夏沢峠に到着。
ここで天狗方面へ降りて渋沢へ行くか、
予定通り硫黄岳を登り美濃戸口へいくかの2択を迫られる。
美濃戸に16:00にいる必要があるのでコースタイム5時間程度のところを
4時間程度で行く必要がある。
コースタイムの80%か。うーん。。
まぁ、行けないことはなさそう。
時間的には若干厳しいが、硫黄岳に行くことに決定!!
夏沢峠から少し登るだけでこの景色。
右端の方に夏沢峠が見えてる。
上を見上げれば硫黄岳。
足下は20〜30センチ程度の雪で残雪のように腐ってる訳でもなく
軽アイゼンでも歩きやすい。
途中で追い越したカップルははるか眼下にいたけど、
12本爪+ピッケルの厳冬期装備だった。
僕の軽装ぶりにまじまじと見られてしまった。。
それにしても風がスゴイ。頂上は2700mだもんね。
かなり寒くて、ナノパフハイブリッドを着込む。
頂上は体感ではマイナス10度を越えているんじゃないかな。。
恐ろしいけど一度行ってみたいような爆裂火口壁。
かっこいいな。
このエビの尻尾の育ち方を見れば、
前日までのこの場所の風の凄さが分かるってもんだ。
インスタのフォロワさんがこのpicをみて、泣きそうと言ってくれたが、
確かに詩的な景観。
誰もいないので静寂そのもの。
青と白の世界。
風さえなければどれだけいても飽きなさそう。
横岳方面。
やっぱりまだ雪は少ない。
もう一日あればこちらへ縦走もありだったかも。
アイゼンくらいは変更してね。
赤岩の頭の方を見るとアイゼンを履き替える二人が。
ということはこの先の赤岳鉱泉方面はアイゼンはいらないかもということか。
二人の先へ続く道はオーレン小屋へ続いている。
でも、冬期は危険ということで進入禁止となっていた。
横岳、赤岳が美しい。
あそこへ行くのはハイクではなくて、アルパインになってしまうのかな。。
来年の1〜3月時期、天気のタイミングが合えば登ってみたい。
装備的にはあとはピッケルさえあればなんとかなるかな。。
こうやってハイカーは皆、冬山に憧れていくのだろうか。。
赤岩の頭に13:00に到着。
ここからは3時間以内に美濃戸口に着かなきゃだ。時間と勝負。
既に見慣れてしまって退屈な林道を歩いていく。
やはりメジャーところの赤岳鉱泉。
人は多い。
でもピーク時と比べればテントも少ないし、まだまだというところかな。
関係ないが、コーラや水を捨ててしまおうと考えたのだけど
ガンガンに凍っていて無理だった。。
それだけ寒い空間を歩いていたということ。
赤岳鉱泉を出てしばらく下ると、横岳が絶好の見え方をする場所がある。
大同心、小同心もくっきり見える。
険しそうでいて、そしてやっぱり美しい。
ココ数年は足下は初めて買ったトレランシューズのSALOMON XA3D Ultra2を愛用。
当時ゴアテックスということで購入したが、ここにきて冬山のみに活躍している。
あまり信用していないので防水靴下は必ず履くけど、
両方あればとても安心。つま先が冷えてくるというのが若干の悩みではあるけど、
まぁ、全て至れり尽くせりでなくてもね。
15:00には美濃戸山荘に到着。
ココまできてしまえば安心。あとはダラダラと歩くだけ。
赤岳鉱泉の道でつらいのはこの長い林道歩き。
これがホント退屈で。