去年の、
北アルプスSectionA(八方尾根~親不知)(■)
北アルプスSectionB(八方尾根~上高地)(■)
に続くロングトレイルとして位置づけていたのでかなり歩く場所には迷っていた。
候補としては
①上高地から中央アルプス
②松本から美ヶ原&八ヶ岳
③信越、中央分水嶺ロングトレイル
④伊豆ロングトレイル
⑤南アルプス
選ばなかった理由はいろいろとあり個別には省くが、
「残雪期の3000m峰をつなぐ」というのにグッときた。
と言いつつ、アクセス地、アウトポイント、バスの予約やら天気のチェックやらと、
全てを考え合わせるのにギリギリまで迷っていた。
結果、出した答えは
「残雪期の3000m峰 南アルプス 黒戸尾根:甲斐駒ケ岳〜聖岳:畑薙第一ダム」6泊7日。
南アルプスを南北に貫く大縦走なんてロマンあるなと。
ん?題名とだいぶ違う?
ええ。天気で失敗でしたが。。
まぁ、いってみましょう。
1日目。
歩いたコースは
白州ウィスキー博物館〜駒ヶ岳神社〜黒戸尾根〜五合目〜七丈小屋(キャンプ泊)
こんな感じ。
今回は6泊予定だったため、40ℓのMYOGザックでいくことにした。
酒2.5ℓも入っている為、果てしなく重いw
黒戸尾根へのアクセスはタクシーや車がなくてはなかなか難しいようで、
かつ、自分としては交通費も抑えたい。。
選んだのは小淵沢ICまで高速バスでアクセスし、
小淵沢からは「サントリーウィスキー博物館」行きの無料バスを利用させてもらうこと。
一応、売店でウィスキー白州購入。。
というわけでスタートポイントは「サントリーウィスキー博物館」となったw
11:30スタートw
この時点で甲斐駒ケ岳までいけないのは確実w
白州の森は、良く整備されていて新緑の美しい森だった。
反面、舗装路歩きがなかなかに長いのも事実。
マップでいうと、雨乞岳登山口まであがり、そこから左へ折れて駒ヶ岳神社へ向かう。
12:30前。
腹減ったなぁ〜。そういや時間なくておにぎりすら買い忘れたなぁ〜
と思っていたところに「白州観光キャンプ場尾白」の駐車場で「おじろ」発見。
ここで少し休憩することにした。
この時間のハイカーは珍しかったようでおばちゃんといろいろ話しながら、漬物をぽりぽり。
そして、舐めていたが、この蕎麦実は手打ち。
ボボソした感じではなく、しこしこしていてなかなか美味かった。
「うまいね!!」なんてほめてみると、まんざらでもなかったようであるw
旅は人を積極的にさせ、やさしくさせる。
登山口から少し進むと駒ヶ岳神社に出る。
ここで旅の無事を祈り、お参りを済ませて先へと進んでいく。
吊り橋を渡りきれば、ようやく土のトレイルがあらわれる。
黄緑色が眩しい。
美しい林道だ。
ようやくはじまったなとわくわくさせてくれる。
さすが春の山だけあって、新緑は生命力強く、
種類はわからないが、きれいな花も咲き誇っていた。
14:30頃。
笹の平分岐へ到着。
ここからは文字通り地面には笹が生い茂るセクションとなる。
笹セクションを過ぎれば今度は脆そうな花崗岩セクションが始まる。
恐らくこのあたりが「刃渡り」とかいわれる場所だろう。
ちなみに、最近はゆるゆるなハイクばかりだった為か、結構体力的にキツい。。
WIKIによると、甲斐駒ケ岳は修験の山らしく至る所に石碑や祠が散見される。
信仰に厚い訳でもないのでいちち拝んでいく訳ではないが、
なんとなくシャキッとしてしまうのは人のサガ。
ありがたいことに階段でステップを切ってくれている。
ここでも僕の呼吸は「ぜぃぜぃ」。
ぜんぜんシャキッとしてねーよ。w
黒戸山山頂に登りきると幾分平坦で歩きやすい印象だった。
GWということもあり、甲斐駒ケ岳までは意外に人は入っている模様。
時間的にすれ違う人には出会わなかったが、
ここでは90ℓくらいあるザックを背負ったおじさんと一緒になった。
とてもじゃないけどそんなザックを背負ってここは歩けねーなと思っていたw
ある意味スゴイ。
でも、ULに目覚めていて心底良かったと思った瞬間だった。
時間は既に16:30頃。
五合目小屋痕に到着。
ここは昔小屋があり、2007年に解体されたみたい。
正直こんな時間だし、ここいらでテント張ってもいいかな?なんて思っていたが、
もう1時間も歩けば水もある七丈小屋までいけるので
もう少しがんばってみるかとなってきた。
途中にはこんな垂直に近いクサリ場等もあり、なかなかハードワークを強いられる。
このあたりまででテクニック的に難しいと考えられるのは
「刃渡り」と「クサリ場」くらいのもので
体力さえあれば初心者でも登れるような場所かもしれない。
17:30。
ようやく七丈小屋に到着。
小屋の入口で声をかけるも誰も応答せず、置いてあるテント泊ノートに記入していると
オヤジが帰ってきた。
ヤカンを渡してきて早く水を汲め!といわんばかりにつっけんどんな対応。
え?
まだこれから夕食なんかにも水使うからなんなら明日の朝欲しいんだけど。
今日の1回しかダメなどと言い出す。
なんだよ。
テント張ったら撮りにくるからヤカン置いといてくれと約束する。
あとから他の小屋泊まりの宿泊客に聞くと
「自分が汲みにいくのめんどーだから」じゃないかという。
なんだよ。。
まぁ、あとから撮りにくるといい残したし、テント場へ急ぐ。
テント場までは歩いて5分ほど。
18:30頃。
風が強くテントをはためかせながらようやく張り終える。
テント場の地盤は花崗岩が細かくなったような砂状になっており、
MSRのペグがうまくささらない。
というか、抜けそう。。
そして、この心配は現実になってしまう。。
今日使う分の水を色々なところに確保して
さっきの小屋へ水をもらいにいくと、オヤジはいつまで経ってももどってこない。
置いておくと言っていたヤカンすらねーし!!
しょぼくれていると小屋泊まりの親切な人が、宿泊客用の水をくれるという。
なんて親切なひとなんだ。
山ではこういうことがいちいち嬉しい。
ありがとう。
そう言って別れて夕食の準備をしながら一人もってきた酒で乾杯。
テントからは遠くにアサヨ峰か地蔵岳だろうか?
通ることはない山をみながら飯を食う。
今日は生米を炊いてレトルトのカレー。
山に入って1食目の夕食は最近はもっぱらカレーだ。
Batchzstove(500ml)で米を炊きながらレトルトを暖めるのはなかなか難しい。
少し芯の残った米のカレーを食いながらぼーっとする。
この時間がたまらない。
山に入ってきたという感じ。
ぼーっと地図をみたり、電波も通じるので携帯をいじって
21:00頃就寝。
と、翌日のはなしになるはずが1日目から悲劇到来。
この日、相当な強風で遠くの山がざわついたと思ったら
数秒後にはこちらまできてもの凄い風で吹き飛ばされそうになる。
谷川岳で何の問題もなかったKhufuがいとも簡単に崩壊する。
花崗岩の地面のせいでペグが効いていないのだ。
2回も風にやられて、半泣きになりながらなんとか予備のペグ等で対応する。
ようやくテントも安定したかと思うと、
隙間から風が侵入してきて全てのスタッフサックをまとめていたものを
風のヤツが持っていきやがった!!
!!!!!
なんか谷底までいったみたい。。
一通り探してみたけど、ここで自分が落ちてもばからしい。
明日からのパッキングどーすんだよ!まったく!
ってな感じの切ない夜を過ごし、風に怯えながら就寝w
いろいろと翌朝考えよう。。。
Day1(■)
Day2(■)
Day3(■)
Day4(■)
南アルプスSsctionA(黒戸尾根〜広河原)(■)