2日目のコースは、
水沢岳〜鎌ヶ岳〜武平峠〜御在所岳〜クラ谷分岐〜コクイ谷〜コクイ谷出合
マットはInatia Ozoneを使用していたのだが、これがよくなかったらしく、
底冷えに夜中ずっと悩まされたw
厳冬期ではこれにクローズセルマットを合わせて寝ていて何とも感じなかったので、
その差は大きかったということだろう。。
目覚ましもかけずに寝ていたので、うだうだと起き出したのは7:30過ぎw
ちょっと寝過ぎた模様。
熟睡は出来なかったが、睡眠時間としては十分とれて体に昨日の疲れはなかった。
この凹んだ部分が昨日のテント場。
水沢岳の三角点ねw
それにしても、夜に風が止んだからいいものの、爆風だったらたまんなかったなw
ハイクスタートは8:30頃。
水沢岳から鎌ヶ岳にかかえては植生というか岩の感じというか少し変わってくる。
アップダウンは激しくなり、砂岩帯に入っていく感じだ。
今日も先行者は自分しかいない。
誰も歩いていないところを歩いていくのはとても気持ちがいい。
時々、動物の足跡がありそれが、うさぎなのか、猿なのか、猪なのかを見分けながら歩く。
熊のような大きな足跡はない。
時々見れるカールしたかき氷のような霜柱。
目の前に立ちはだかる鎌ヶ岳(だと思う)。
ここまでいやらしいアップダウンが続く。
谷側を見ると伊勢湾岸が太陽を反射してとても美しく光っている。
今回の行動食に使ってみた「Nature Thing」。
前から気になっていたものではあったが、偶然雑誌を見てトレイルランナーの方が作っていると知り、
コテージマニュファクチャラーを応援したいのもあって購入してみた。
味は甘すぎず、腹持ち良しでなかなか良いエナジーバーを見つけたという印象。
自分はハイク中で昼食はほとんどとらないタイプなので腹持ち良くしてくれるというのはかなり助かる。
いつもクリフバーなんかで誤摩化してたけど、トレイルレースでも採用してもいいかもな。
ここは鎌ヶ岳の直下だと思ったけど、一瞬せり出した左側の岩部分から登るのかと思ってクラクラした。。
実際は右側の谷部から(それでも結構な急登)だった。
今回歩いた全体を通してみてもこの鎌ヶ岳が一番キツかった印象だ。
あとでWIKIで調べてみたら「鈴鹿の槍ヶ岳、マッターホルンと呼ばれることもある」とのこと。
どおりでw
10:30頃。
鎌ヶ岳にも鳥居があった。
ここもどこかの神社のどこかの御神体なんだろうか?
伊勢湾岸側はいつ見ても美しい。
武平峠へ向けて歩き出す。
鎌ヶ岳からは下り基調のトレイルになっており歩き難い訳ではない。
11:00過ぎ
武平峠に到着。
ここでどういくかちょっと迷ってしまった。
「御在所〜バリエーション〜雨乞岳」にするか直接雨乞岳にいってしまうか。。
御在所岳に登るのがなんだか必然性がない気がしてしまって。。。
少し迷っていたが、やはり来たからには登るかという気にもなり、御在所へ登り始める。
※ちなみに、御在所岳はロープウェーも通っている程鈴鹿山脈内では最も有名な山
1時間もかからず御在所まであがってきた。
風が強いが空に雲一つない快晴で晴れ晴れとした気分になる。
1200mを超えた山らしくこのあたりでは一番高い山かな?
休憩小屋のようなところで寒過ぎて昼食でもと湯を沸かすが、
ガスバーナーに火がつかない!
え?
何回付け替えたりしてもなにをしても火がつかない。。。
最終的には缶との接続部が凍ってしまってガスが届かなかったので、5分位握りしめて氷を溶かしてみたら
なんとかついてホッとした。。
このカップラーメンのうまかったこと!
それにしても山奥でエスケープもないところでこんなことが起きたら半狂乱になるだろな。
道具のメンテは必須だね。
カップ麺を食べて少し落ち着いて、そこからは少し戻ったところにある
権現ナントカって神社の脇のバリエーションルートに入って降りていく。
このバリエーションがホントにわからなくて、手元のGPSでルートを定めながら行く。
それでも何度かルートロストしてしまった。
GPSで現在地を判明させておくことは必須。
自分は「山と高原地図」「FieldAccess」の両方のアプリを入れておき、
充電を食わないようにiphoneを飛行機モードにしておくのが常。
「山と高原地図」では登山道の大まかなルート確認用として、「FieldAccess」は地形図読み用として。
どちらもよっぽどじゃないとGPSも狂わないので入れておくことをお勧めしてる。
沢にぶつかったのでここら辺が沢谷峠あたりだろう。
あとは沢に沿って歩けば雨乞山へのトレイルに乗れるはず。
この浅はかな考えがあとで悲劇になるとは。。。
沢トレイルは渡渉を繰り返しながら進んでいくため、とても気を使う。
何度も足を滑らせたりしながら進んでいく。
時々、両側が崖になったところも出てきて、崖を高巻きしながら進むこともしばしば。
なんだよここ。
こんなトレイル有りかよマジで!とか毒付きながら進んで久しぶりにGPSを確認すると
完全にトレイルから外れている。。。
クラ谷分岐に進んでいたはずなのに、なぜかコクイ谷へ向かってしまっている
「山と高原地図」にも「迷」マークが。。
うぉ。。。
しょうがないのでこのままリバートレイルを進むことにする。
幸い、下り基調なので登りと比べれば大したことはない。
だけど、下り基調ということで下れば下る程沢幅は広くなり、沢の深さも深くなる。
渡渉の数は相変わらず多い。
ここまで何度か足を踏み外して足を水に突っ込んでも、防水靴下のおかげでコト無きを得ていたが、
一度膝まで突っ込んでしまったw
こうなっては防水靴下も用をなさない。。
「やっちまったー」なんて独り言をつぶやきながら歩いていると、
大岩の上で本当につるっとやってしまった!
片腕だけで岩にぶら下がりながらなんとか体勢を立て直そうとするが、じりじりと落ちていき
最後はぼちゃん。。。
真冬の沢でドボンやらかしたw
半身浴で済んだけど。。。
それがこのPic。
写っているもの全てがびしょ濡れw
でも笑っているわけにもいかない。
時間は14:30頃。
今日はもう少し進んで明日に備える予定だったが予定変更してどこかでビバークしないと。
しかも焚火も合わせて。
よくよく考えたらこのまま氷点下の気温で歩いていたら間違いなく低体温症になってしまう。
どんなことになるかよくわかっていないけど、ちょっと命に関わる事態と考えていいだろう。
雪が積もったこの時期に焚火が出来る場所があるか。。。
1時間程歩いてコクイ谷の出合まできてようやく忌々しいリバートレイルともおさらば。
このあたりはなんだかフラットで広くなっているし、枝もそこそこ落ちているし良さそう。
ここはもろにトレイルの分岐なので人も来る可能性あるので、
少しココから進んで広く、沢も近く、そこそこ枝も落ちていそうな良さそうなとこにビバークすることにした。
とにかくシェルターを張って、寝れたものを全て脱ぎ捨てて上下ダウンに上下下着一枚のみという
変態な格好でなんとか濡れからは脱出。
次いでしなければならないのは焚火を熾すこと。
最初はエスビットやら固形燃料でちまちまやっていたんだけど、埒があかない。
持っているガスバーナーは分離型のため、焚火に突っ込んでそのまま燃やしてやった。
おぉ。点いた。
この方法は危険だけど最高に早いw
火のありがたみを感じながら、やっと焚火が安定してきて太い枝が燃やすことができた時やっとホッとできた。
手袋から下着から全てを火にかざして乾かしていく。
もうもうと水蒸気があがって気もちいいくらい。
何とも間抜けな姿だが、誰が見ている訳でもないし黙々と作業をしていく。
時々枝が足りなくなり獲物を捕りにいく。
なんてことを3〜4時間繰り返してなんとか服も9割程度乾かすことができて、ウールのタイツやR1を着て安心する。
よくよく考えてみればかなり危険な状態だったと思う。
焚火が出来なければかなり厳しい状態に追い込まれていたかもしれない。
真冬の水濡れには気をつけるべしw
安心したら腹も減ってきて鬼ころしの熱燗やビールでほろ酔いになり、
ビーフシチューをあっためて米を炊いて丼にし夕食をとった。