「A2O」。
奥秩父(芦ケ久保)to奥武蔵。
コースタイムは15時間程度。
通常のハイクであればどんなに早く出発しても1日で歩きとおすのは難しい。
でも走れば意外にいけそう。
そんなまぁ、所謂スピードハイクとかファストパッキングのスタイルで走りきりたかった。
コースは、
芦ケ久保駅〜武川岳〜妻坂峠〜ウノタワ〜有間山〜有間山稜〜日向沢ノ峰〜川苔山〜鳩の巣〜奥多摩駅
こんな感じ。
ちなみに「山と高原地図」のコースタイム15時間。
30キロ。累積獲高2000mD+/2000mD-。
そこを結果7時間で走ってきた。
今日はいいとこコースタイムの半分くらいで走れればいいかなというつもりではいたけど、
長丁場になることは分かりきっていたので始発で来るつもりが、見事に寝坊。
一瞬やめちまおうかと思ったけど、頭を切り替え準備して芦ケ久保駅に到着したのは10:00。。
なかなかの遅い出発w
トンネルを抜けたらそこは別世界だった。
みたいなw
斜面から覆いかぶさるかのように生えるよくわからない木。
いきなり最高なお出迎え。
今回は以前からMYOGしてたザックを試してみようかと。
都内ランには結構使っているけど、トレランに投入するのは今回が初かも。
いまのところこれでスリーピークスにも出るつもり。
会場でお会いできそうな方、よろしくおねがいしますw
シューズはクルピチカsanのNB MT110v2。
このクレイジーカラーが最高。
これもハイクでは良く使ってるけど、実際ランの場合はどんな感じかテスト。
いきなり見事にシングルトラックで嬉しくなる。
まず二子山を目指すことになるんだけど、当然最初はかなり傾斜あり実際キツい。。
でも新緑の美しさに気持ちがまぎれる。
全体を通してこのあたりにだけきれいな藤の花が咲いていた。
ここまでパワーハイクしてきているので意外に「おぉっ!」となる。
二子山からは地図の等高線からも分かっていたがずっと稜線が続く。
きてみたらこんな感じだった。
最高だよ。
実は行きの電車の中では正丸駅からのスタートにするか、芦ヶ久保駅スタートにするかでかなり迷っていた。
正丸駅スタートの場合、伊豆ヶ岳を絡めて走れそうと思っていたが、距離が短い割にはコースタイムが長い。
=キツイってこと。。
じゃ、稜線からの等高線がゆるい芦ヶ久保だな!ってことで決まったw
そして芦ヶ久保駅から奥多摩までの「直線感」も魅力的だったし。
今回はカメラを置いてきてしまったので、なんだか残念な写真しかない。
それが結構ストレスだった。
みんなどうやって撮ってるんだろ。。
軽めの三脚も使ってないみたいだし。。
次のランは軽めのカメラかiphone用の軽めの三脚をもっていこーかな。
セルフィーが難しくてPicに対しては不満しかない。
自分にとっては写真を撮ることも山遊びの一部になっていることを再認識。
森は生命力に満ちていて、生き生きとしていた。
気温は暑すぎず、風もそよ風程度で登り以外はイイカンジで走れる。
こちらからは川苔山へ向けて基本は上り調子だけど、
稜線より上はフラットな場所が多くて本当にいい場所だ。
12:00ぴったりで武川岳に到着。
登りばかりでもだいたいコースタイムの50%くらい。
順調順調。
ここは数組のハイカーが休憩中。
お腹空いたのでおにぎりとカリカリ梅を食べて水飲んで出発。
とにかく森のトンネルが気持ち良くてしょうがない。
こんなのがずっと続いていて素晴らしい。
二子山への急登の次の急登はここ。
妻坂峠からの大持山への急登。
そして途中、若干心配していた腹が急降下。。。
うーうーうー。
はい。そうですよ。
山の中でね。。
まぁ、そんなこともあるってことで。。
今回楽しみにしてたのは2月のステルス泊した場所が春はどんな感じになっているかのチェック。
そうそう。
森の中に突然ぽっかりと空いた場所。
ここホント好きだなぁ。
地図をよくみてみて。
等高線がぼかーんと広がっていると実際はこんな風に広がっている。
上が今回の5月の春。下が2月の冬。
こんな風に違うのね。
でも心地いい感じは相変わらず。
ココめがけてステルス泊して、近くの山を楽しむのもいいと思う。
薪になりそうなものもたくさんあったしねw
鳥首峠あたりからがたぶん有間山稜というのかな?
このあたりから少しだけ岩が出てきて足元が走り辛くなってくる。
ヤシンタイノ頭、橋小屋ノ頭を無難にこなしていく。
このあたりで少し不安が頭をもたげる。
1ℓと浄水器をもってきたが、よくよく考えると水補給は川苔山までない。
現に1ℓの水は残り250ml程度。。
これはかなりまずい。。
また水かよ。。
森は美しく、水はない。。
もうこうなると森の美しさよりも水の節約に頭が持っていかれる。
これは毎回だけど反省。。
水は飲めばなくなるわけで、ケチるべきではない。。
レースならエイドで補給が確実にできるからいいかもだけどね。
たぶん、タタラノ頭ら辺だったとは思うけど、
ここもなかなか良いステルス泊地だった。
フラットなスペースを見つけられると嬉しくなる。
ふと下を見ると車やバイクが止まっている。
そうか人がいるのか。
自販機でもあったら最高なのに!なんてお気楽なこと考えつつ下に降りた。
ま、ないんだけどね。。
車道にいったん下りて、気落ちしながらそのままトレイルに戻る。
森の中で妙齢の夫婦に出会った。
時間は14:30くらいかな?
よくよく考えたらここは中間地点のようなもの。
この人たちはいったいどこへ抜けるんだ?
「わたしたちは有間峠までよ。もうおしまい。」
まじすか!!
恥を忍んでお願いしてしまった。
「もしもうお水がいらなかったら少しだけ分けて頂けないでしょうか?」
「いいわよ~~今日は暑いからね!」
「!!!!!!!」
感激した!
ここで水もらっている時点でこのランも成立していないけど、
この先辛いのわかっていて、頂かないなんて選択肢はない!
ホント助かった~
今回はホント反省。。
次からは気をつけねば。。
水も確保できて元気になったので、ここからは日向沢ノ峰と川苔山を走りきるだけ。
心に余裕をもっていかねばと固く誓ったことはいうまでもない。
適度に下り基調なトレイルを行く。
16:30くらい。
日向沢ノ峰を越え淡々と先へ進む。
一つ注意なのは丸山近くの水場は崩落があったとかで侵入禁止になってた。。
ここで水補給できることを前提としていたので、
もらうことができなかったらかなりきつい思いをしていたと思う。
危なかった。
このあたりから今度は時間が気になってきた。
ここから奥多摩まではコースタイム300分。50%で走れたとしても150分=2.5時間。
19:00なんていうと暗いな。。
で、よくよく地図をみてみると先月4月の本仁田山も含んでる。
おんなじとこ歩いたってしょーもない。
しかも瘤高山から本仁田山は結構急登だったはず。もう登りはいいよ。
こりゃさっさと下りるに越したことない。
鳩ノ巣へ下りてそこから奥多摩へ走るか。
と決めて川苔山ピークは踏まずにダッシュで下りたのである。
A2Oではなくて正確にはA2O(H)だなこりゃ。。
大根の山の神でランの無事を感謝して、熊野神社側へ抜けていく。
これは途中の切り株。
なんか、熊みたいだなってぼーっと考えてたw
鳩ノ巣駅まできて、待望のコーラ休憩。
一気飲みしてさっさともえぎの湯までロード2.5キロ?
ロードに出ると体に疲労がたまっているのを感じた。
レースでもロード区間がないわけではないと言い聞かせて走る。
スリーピークスでもラストはロード区間あるしね。
もえぎの湯へヘロヘロで向かい、風呂につかり、ビールを飲もうと2Fにあがるとラストオーダー終了という。。
お風呂でも20歳くらいのやつの態度にヒトコトいう羽目になり気分の悪くなるような時間を過ごしてしまい
ダブルパンチ。
うぅっ。。。
気を取り直して奥多摩駅30秒のクラフトビールが飲める店「VERTERE」でビール&揚げ物で終了。
ここで飲んだHard Appleがめちゃくちゃ美味かった。
鎌倉で飲んだリンゴのビールを思い出した。
というわけで新緑の中で奥秩父to奥多摩 a.k.a A2O(H)も終了。
コースタイム15時間。30キロ。累積獲高2000mD+/2000mD-。
反省はあるにしても7時間、コースタイムの45%くらいで完走できたのはある意味収穫。
そして、今回はこの距離で長年の懸案だった腸脛靭帯が痛まなかった。
これも大収穫。
何かで聞いて、最近は小股でできるだけ小さくステップを踏むようにして走っているからかな?
腸脛靭帯に悩んでる人は試してみて。
ロングハイクならコースタイム75~80%
ショートハイクならコースタイム70~75%
スピードハイクなら45~50%
自分のスピードの物差しが増えて嬉しい。
体力と状況を鑑みてスピードを調整できれば安全に山を楽しめる気がする。
今回も楽しかった。
さぁ。次はどんな旅をしようかな?