11月14日(土)15日(日)に行われた「OMM JAPAN 2015 in TSUMAGOI」に参加してきた。
そして、これは前日までの話+装備・食料編。
Day0(■)
Day1(■)
Day2(■)
OMM Result(■)
【OMMレースとは?】
<レースコンセプト>HPより
OMM(Original Mountain Marathon)は1968年から毎年連続してイギリスで開催されている、
世界でもっとも古い2日間の山岳マラソンレースです。
このレースは山岳地を安全かつ正確に行動するための経験、体力、ナビゲーションスキル、
野営技術、まさに「山の総合力」が試されます。
ゴールまでの道筋は選手各々がその時置かれた自身の状況を把握し、自分の技術、
体力を見極めながら、前進するか。戻るか。時には過酷な状況下でレースをやめるか。
常に行動の判断を迫られながら導き出します。
広大な自然と真正面から対峙しながら、自分の体力、走力、極限の精神状態と向き合いながら、
2 日間にわたり繰り広げられるダイナミックな” マウンテンレース” を体感してください。
このレースでは1日目の夜に必ず指定のキャンプ地(Day1 FINISH地点)でキャンプ(野営)をしなくてはなりません。
そのため2日目に備えて野営でもしっかりと身体を休めるキャンプスキルも必要不可欠になります。
そして選手はこれらの荷物(テント、寝袋、食料等)約5kg-10kgの荷物をすべて携帯し行動しなければなりません。
このレースのコースには定められたルートは一切ありません。
地図に示されたポイントを、コンパスと地形を読み取るルートファインディングを駆使しながら、
自身のナビゲーションを頼りに進みます。
・決められたルートはなく、自身のナビゲーション(読図)を頼りに指定のCP(チェックポイント)を通過しな
がらFINISHを目指す。
・途中エイド等の休息ポイントは一切ありません。
・2日分の水、食料、宿泊装備など約5kg-10kgの荷物をすべて携帯し行動する。
・1日目夜に野営が必須
・2人1組が原則でレース中は常に行動を共にする。
・原則としてレース中は重大な事故、怪我などを除きセルフレスキューとなります。
レース続行が厳しいと判断した場合は自身でスタート地点への帰還、
エスケープルートを使ってのゴール地点への移動、等の手段を取らなければいけません。
※万が一、選手の一人が大きな怪我や病気等で動けなくなった場合は、
まずはじめにもう一人の選手が救助を要請するための行動を取る。
そのための2人1組の行動であり、このシステムも重要な山岳スキルのひとつでもあります。
<開催地>群馬県嬬恋村
<カテゴリー>各クラス150チーム
・ストレート Long class 55km 9時間/1日
・ストレート Short class 35km 7時間/1日
・スコア Long class 7時間/6時間
・スコア Short class 5時間/4時間
昨年大会がSNS上及び、メディアで大きく取り上げられているのをずっと指をくわえてみており、
また、知り合いからもその楽しさを直接聞く機会があり、
自分自身もトレランレースにもゆるゆると参加するようになっていいたため、
なんとか今年はと参戦を狙っていた。
ところが、まわりにはアウトドアにのめり込んでいるような人もおらず、
ハイクもほとんどソロで行ってしまうため、
二人一組のバディー制をとっているOMMには参加するのが難しそうな状態だった。
ところが、RBRGのグループランに参加しているうち、昨年のボランティアに参加して、
今年は優先的に参加できるというKさんからお誘いを受けた。
カテゴリーはストレートロング(55km 9時間/1日)。
そもそも100キロ走ってしまうような彼とは、まったく走力も違うし、迷惑かけることが分かりきっていたので
どうしようか迷っていたが、参加できるタイミングはここしかないと、頑張ってみようという気になり参戦決定!
ストレートロング(55km 9時間/1日)か。。
通常エントリーは8月だが、7月には参戦決定しており、少しづつランも続けていたが、
直前のレースで腸脛靱帯を傷めてしまい、ずっと癖になっていて思い切り走りきれていない不安な状態だった。
開催地は嬬恋村のため、前日の13日に軽井沢駅に降り立ち、送迎バスを待つ。
まわりは皆OMM参加者で周囲とは違った物々しい雰囲気。
皆の目は「こいつのザックでかいな~」とか、「よくこんなので収まるな~」など視線が行き交う。
大会が用意してくれたぎゅうぎゅう詰めの送迎バスに揺られ、
会場までは軽井沢から1時間程度でパルコール嬬恋に到着した。
レースのホテル泊はほとんどしないが、今回はKさんが取ってくれていた。
2泊3日、朝晩食事つき、2人部屋というなかなかなハイスペックで、
いつもはキャンプ場泊りでまったりする自分としては結構どぎまぎしていた。
ホテル前の中庭が前夜祭パーティーとなっており、
皆それぞれ焚火の周りでお酒を飲んだりとリラックスモード。
ひと通り出店を見て回るが、既にギアは用意したものばかりで買い足す必要はない。
というか、そういう精神状態になかった。
前日までずっと時間がなく、当日にテーピングやら食事やら補給食やらをAMに掻き集めて回って、
頭の中はかなり混乱状態で、冷静に必要なものが揃っているか再チェックできてない状態だった。
どうなんだろうなぁ。。。
不安しかない。
バイキング形式の夕食を食べた後、20:00で終了時刻となってしまう前夜祭をのぞくと、
Kさんの知り合いの本国UKのコースディレクターのジェフさん達一行に出会い、少し話をした。
ジェフさんによると、日本のコースディレクターからは、ストレートロングの完走率は40%程度が目安だという。
明日は予報を見ても雨と霧と風が予想されるいわゆるOMM日和とでも言えるような天候だ。
既に気温も4~5℃程だろうか?夜間はさらに下がるだろう。。
つまり、完走率はさらに下がるんじゃないか?というのが僕の予想。
果たしてどこまでできるのだろうか。。。
風呂にも入り、部屋に戻って自分の装備のチェックを行う。
【装備編】
装備表は上に表の通りで、合計としてはベースで4.8キロ程度。
この装備は自分にとっては珍しいものではなく、
水・食料を除けば気温0度になる北アルプス等ほとんどのところへ
ハイクできる最低限装備になったと思っている。
マットと寝袋を変え、ピッケル、アイゼン、スノーシューなどを加えれば厳冬期に対応する装備にもなる。
(その場合火器も変わるが。。。)
もちろん、さらに削ることもできるが、快適性が失われることになるため大きくは変更はしない。
今後のハイクもこの装備をベースにして付け加えたり、減らしたりしていくつもり。
荷物がなくても走力に大きな差が出てしまうKさんにはクフ(テント)を持ってもらうことができた。
テント内気温2~3℃くらいの状態で装備は大きな不備なく十分なものと感じていた。
<メモ>
0度近い場合、マットはイナーシャO-zoneに加えて、
薄くても山と道ミニマリストパッド程度があった方が冷気は遮断できる。
もしくは、ダウンマットのような冷気を断熱できるものへ大きく変えてしまうのも一つの方法。
唯一、決定的に足りなかったのは下半身のスパッツの着替え。汗をかき、結露に濡れたスパッツを脱がずに、
寒さ故にそのまま着込んだためダウンパンツが濡れ、ずぶ濡れ状態に陥った。
必ず替えのタイツは持っておく必要があると感じている。
2.5レイヤーのミニマススモックは冬場の場合、撥水性が落ちていて、雨水が表面で浸透してしまうと
内部の高い透湿性も能力を発揮できず、内部結露を発生させて汗と共にずぶ濡れとなる。
一方、パートナーのネオシェル製のJKは撥水、透湿共に全く問題なかったようだ。
ネオシェルの性能は非常に高いと感じた。
【食料編】
1日目夕食
塩ラーメン(体を温めるのに有効)パン×1個ツマミ各種(鮭トバ、柿P)、日本酒250ml
2日目朝食
チキンラーメン(朝は時間なく簡単だから)、パン×2個
予備食
リゾット(1、2日目で足りなければ食べるかも)、梅昆布茶
行動食
スポーツ羊羹×2、ジェル類×3、クリフバー×2、練乳、マヨネーズ、カリカリ梅、鮭トバ、柿P、塩熱サプリ×6
痛み止め
ロキソニン×12
水分 OMMボトル500ml+サーモス500ml
<メモ>
食事には特に問題なかった。
アルコール100mlで夕・朝ギリギリ(熱燗もやったので)。固形燃料をいくつか持って行った方が良かった。
特に冬は気温が低く、燃料計算通り行かない場合が多い。
行動食については特にジェル関係が圧倒的に足りなかった。
自分がどの程度の時間で一つ摂取する必要があるのかを把握しておかないといけないと強く思った。
2日間約20時間を走る際の行動食の計算を身につける必要あった。
この辺は他のトレランレースで試していけばよい。
クリフバーは腹持ちよく、良い印象。途中でKさんにもらったデーツも悪くなかった。
カリカリ梅◎。練乳◎。回復系のアミノ酸顆粒は必要。
サーモス500mlは途中で落としてしまった。。これは大きなミス。
というわけで、装備をまとめてみるとこんな感じ。
自分の荷物は、ベース4.8+水分1.0+食料0.7+酒0.25=6.75キロ程度?(予想)だと思う。
パートナーはザック自体はOGAWANDだが、装備内容はほとんどULの考え方によらず、
快適、安全側に大きく振った重量級装備と食料を持ち、恐らく背負った感じで10キロあるかないかだと思う。
それでも走力、体力的にカバーできてしまうところが素直にすごいと思った。
明日からOMMがはじまる。
23時を過ぎると雨が降り始めた。
緊張感からか、ホテルのベッドで眠れない夜、耳には雨音が突き刺さる。
何度天気を確認しても、明日はやはり雨。雨。雨。
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