随分前のことになるけど6月半ばに新緑と残雪の間を火打山近くでテレマークスキーで遊んできた。
前日は山と道のシルクスクリーンのイベントにふらっと出向いていた。
やはり山と道のイベントは人気で行った時には整理券からなくなってしまっていたけど、
夏目さんや由美子さんとも久しぶりに会うことも出来てとても満足だった。
その他にSNSで実際に会えていなかった人にも会えたのも印象的だった。
お昼からいたことを考えたらずいぶんな時間滞在させてもらってしまい、ビールも7〜8本くらい空けたところ
最後までだらだらといた人たちとアトリエの近くの「オイチイチ」へなだれ込み。
ヨロッコのうまいビールを飲みながら酩酊していくw
そんな酔っぱらい中に、「明日、火打でテレマークいくけど」と話しはじめたI君。
たまにやりとりしていたけど、彼と会うのもかなり久々で、もしかしたら1月の廃キャンプ場以来かもw
そう。スキーの誘い。しかも火打山へ。
テレマークスキーと言えば一昨年あたりからやろうかな?どうしようかな?と悩んでは今から始める億劫さと、
道具の高価さもあってなかなか手を出せないでいた。
出逢ったときから雪山の素晴らしさについて語っていたI君は道具も2セット分程度は持っているそうで
軽いノリで「いかない?」と。
まぁ、こちらも言われたらそりゃ二つ返事で「いくよ」となります。
というわけで初めてのテレマークスキーの旅へレッツゴー。
そういいながら酩酊しつつ終電で帰ったのに、乗り換えをミスってタクシー帰りになるほど酔っぱらって
泥のようにベッドになだれ込んだ。
数時間後には迎えが来るという若干危ない感じ。。
とは言いつつも、オトナなのかただ辛かったからなのかお互い安全をとって少し遅めの集合w
車はI君運転で関越をひた走り。
久しぶりに会ったので道中バカな話をしながら4時間強の運転。
おつかれさまです頭が下がります。
心配していた雪は関越のトンネルを越えて火打山が目に入るとうっすらと残っているのが確認できて二人でホッとした。
今回歩いたり滑ったりしてきたのはこんな感じ。
笹ヶ峰P〜十二曲がり〜黒沢岳
つまり、結論としては火打山までは行けなかったってこと。
無念。。
10:30過ぎのゆっくり時間にスタートとなる笹ヶ峰駐車場へ到着。
到着すればさっそくハイク準備。
今回はスキー道具は全部おまかせだし、装備自体をイマイチよくわかっていないのでうまく手伝うことができない。
そして、車を走らせながら気づいたことは、今回は稀にみるヘビー装備のはずなのに、
デイハイクMYOGザックで来てしまったこと。。
完全に失敗。。
I君所有のレイジャーディンサインが真ん中に入った山と道THREEにはばっちりフィット。
対してデイハイク用に作ったMYOGザックはほぼ生地を覆い尽くすかのようになってしまった。
そしてアックスは面倒くさくて挿しているだけというだらしなさ。。。
時間は11:00。
ハイクスタートには遅すぎる時間だがまぁ、とにはかくもの火打山へ向けてレッツゴー。
僕の装備と言えばミニマスパンツとトレランシューズという超適当な感じで来てしまった。。
そしてふたりともお揃いの山と道 Merino Hoody。
このハイクで初めて使ったのだけど気持ちよくてお気に入りになった。
夏前ということで新緑の中を歩けて気持ちいい。
が、背中が重い。。
スキー板もなんとかついているレベルでサイドベルトがバンジーのせいでぐらぐらと揺れる。
ま、その原因はすべて自分が寝ぼけて間違えてきただけのことなのでグッと我慢。。
僕が借りたこのスキーもかなり軽い方ということでこの重量については再考の余地有り。。
とは言いつつも背中は重くとも歩くにはとても気持ちがいい。
下に敷かれた木道をリズム良く歩いて1時間程歩くとようやく残雪に出逢うことができた。
ここから上には雪があると思わせてくれてテレマークスキーへの想いが高まる。
途中にはイワナもいそうな渓が。
海釣り歴は長いのだけど、川は全然やっていない。
まわりにも猛者から今年始めたというひとまでちらほらいるのでそろそろ手を出そうか。。
この十二曲りは行程の中間地点くらいなのだけど、延々とスイッチバックして登る。
十二曲りというくらいなので曲りに番号がついていてそれもまたいやらしい。
前日の酒の脱水と寝不足も手伝ってかなり参ってしまった。。
寝不足はイカン。。
休憩を挟んで自分のザックを背負ってもらったのだけど、自分よりサマになっている気がする。。
スキーを背負うようなサイズのザックではないね。
そうこうしないうちに足下は雪に覆われてくる。
さっきまでへばっていたI君は水を得た魚のようにみるみる元気になり笑顔しか出ないオトコにw
ホントに雪が好きだなw
対して自分は足下は滑りやすいしイマイチ。
途中、歩きづらくなってきたところでいい具合の場所を見つけて
スキー装備一式を装着。
ビンディングは3ピンになっており、そこへつま先を入れて固定する。
かかとはフリーになる機構になっていて歩きに特化したようになっている。
スキー板の滑走面にスキンと呼ばれるシートを張る。
このスキンの向きが滑走方向に対して逆目になっていてその摩擦によって推進力へ変えてくれるというギア。
I君に一つ一つ教わりながら装着していく。
しょうがないことではあるけど慣れないからかスキーはこれがまた面倒ということもよくわかったw
彼曰く、「通常こんなにハイクアップすることは無い」とのこと。
スキンは予想に反して結構グリップしてくれる。
第一印象はこれは歩きやすいかもだった。
テレマークスキーをやってみたいと言ったが、僕のしたかったのはスキーを履いての長期縦走だった。
願わくばこいつで冬の豪雪で有名な信越トレイルを踏破したい。
履いてみて分かったのはその機動力。
登攀能力も走行スピードもスノーシューとは全く違う。
新雪や残雪ならなおさらかも知れない。
この武器があれば豪雪地帯も歩いていくことができるのではないかと夢想している。。
山と道THREEを少し背負わせてもらった。
肩と腰に荷重が分散していくのがよくわかる。
なるほど。
また違うザックを作る時はこの感じを思い出そう。
この、スキーを履いて歩くというのがとても心地よくて
歩きながらニヤニヤとしてしまう。
多少の斜面はスキンの摩擦で雪をグリップしてくれて登攀することができる。
さすがに初夏だけあって、雪道が途切れる箇所もあるがなんのその。
履いたままパスしていく。
ようやく近くの山々を臨める場所に着いたのは15:30頃。
スノートレイルを歩くのは時間がかかる。
遠くに見えるのは火打山その手前には高谷池ヒュッテ。
いい稜線だな。このまま歩いて先に行きたいのだけど、どうやらトレイルが雪で塞がっていて
先に行くのはなかなか難しそう。
それじゃ、この辺で眺めもいいし休憩にしますかと僕は持参した一本を速攻飲み干し、もう一本に口をつけた。
I君は一口だけ。
山の上のビールはやっぱり格別ね。
最近はコーヒーのカップは山のうつわのSサイズを使っている。
180ml程度で少し多めのコーヒーも飲めて重宝している。
木のうつわの口あたりもいいしね。
こういうところでの軽量化はしないように心がけている。
16:30前
休憩が終わると意外といい時間。
でもここからが本番なので初めてのテレマークスキーに挑戦。
写真は滑れている風に見えるが結果、惨敗。。。
小学生以来なので約30年ぶりというのもあるが、チャレンジ精神は旺盛なものの全く滑れずというひどいもんだったw
テクニカルな滑りは出来なくてもいいからなんとか普通に滑りたいもんだ。
I君はといえば、きっちり滑っていく。
さすがね〜〜
夢中になって滑り続けていたらいつのまにか本当にいい時間に。
スキーを仕舞い、暗くなりかけるトレイルをヘッドライトで照らしながら帰り道を急ぐ。
19:00を過ぎる頃にはとっぷりと陽も落ちて暗くなってくる。
来た道だしってのもあるがなかなか単調ということもあってヘビー。
木道をなにかのゲームのようにリズム良く足を捌いていく。
最終的に駐車場へ降りてこられたのは20:00を過ぎた頃。
お互いそれなりに経験を積んでいるとはいえこれは油断し過ぎた。。
それでもまぁ、無事に帰って来れたし、テレマークスキーも楽しくやれたしめでたしである。
帰りに近くのお風呂に入って、延々関越を走り都内へ帰京。
最終的には0:00前に家に到着するという相当ヘビーでかつ楽しい一日が過ごせた。
テレマークスキーか。。
今年の冬は始めるか。。。
うーん迷う。。